中古車の減価償却はどんな仕組み?節税にもつながる方法とは

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企業などの法人が中古車を購入する際には、税制度に基づいた適切な処理が必要になります。中古車は減価償却の対象となりますので、その点も踏まえて購入を検討しないといけません。そこで今回は、中古車の減価償却についてご紹介します。

中古車の減価償却とは

まず中古車の減価償却とは、どういったものなのかご説明します、

2つの方法がある

減価償却とは、企業会計に関する、購入費用の認識と計算方法のひとつとなります。企業の業績を正しく捉えるために、損益計算を行う際には、企業活動を反映した捉え方をする必要があります。

企業は、収入と支出のバランスによって利益を生み出す組織です。このような組織の活動を会計に反映させるには、企業の期間損益を両者の因果関係に即して計算する必要があります。企業などの法人が会計を行う際には、費用収益対応の原則に基づいて、企業の期間損益を計算することが要請されるのです。

減価償却は、収益を獲得するために貢献した資産に対して、利用した期間にわたって費用配分するのが望ましいという概念に沿って適用されます。中古車などの固定資産は、長期間にわたって使用されることが想定されますが、その固定資産の取得にかかった費用を、使用した期間にわたって費用配分する手続きとなります。

ただ、中古車などの有形固定資産については、機能的・物理的な減価を容易に把握することが出来ないために、下記の計算方法などによって、可能な限り合理的となるように費用化しています。

定額法

定額法は、毎年一定の額を償却してゆく償却法となります。例えば200万円の中古車を5年の定額法で減価償却する場合には、毎年40万円ずつ減価償却されることになります。

毎年の減価償却費を均一化できる特徴がありますが、中古車の修理が発生した場合には、費用負担が増大するというデメリットもあります。

定率法

定率法は、毎期ごとの資産に一定の割合を償却していく減価償却の計算法となります。例えば200万円の中古車に対して50%の割合の償却率であれば、1年目は100万円、2年目は残額の100万円からの50%で50万円、3年目は50万円からの50%で25万円という形で、償却します。

各資産には耐用年数が設定されますが、耐用年数の最終年に、中古車のようにまだ使用している有形固定資産であれば、備忘価格として1円を残す必要があります。

減価償却の計算法

減価償却の計算法は大きく分けると、定額法・定率法・級数法(年数総和法)・生産高比例法という4つの方法があります。

先ほど挙げた定額法と定率法での減価償却が一般的ですが、生産高比例法に関しては固定資産の活動量に基づいて減価償却します。級数法(年数総和法)は定率法と同じ特性を持ちますが、実務で適用されるケースはほとんどありません。いずれの方法においても、減価償却は中古車の購入月に起算され、月割りでの計算が行なわれます。

ただ、中古車に限らず多くの資産の場合、耐用年数以降も、まだ使用が可能な状態であることが考えられます。そういった資産については、耐用年数以降に売却処分した場合に得られると予想される金額を残存価額として設定しています。

耐用年数が関わる

減価償却には固定資産の耐用年数が関わってきます。続いて耐用年数についてご説明します。

耐用年数とは

耐用年数は、減価償却の対象資産が使用に耐えうる期間のことを指します。企業が財務諸表を作成するにあたっては、企業環境や固定資産の利用状況の変化を検討して耐用年数を決定します。

この概念で考えると、まったく同じ資産を保有する企業が複数あったとしても、企業の利用の状況により耐用年数は異なるということになります。このように、企業ごとの状況を反映して決定される耐用年数を個別的耐用年数と言います。

ただ個別的耐用年数については、その年数に応じて納税額に大きな影響を及ぼします。そのため法人税法では、恣意性を排除するために、資産の種類・構造・用途別に耐用年数を詳細に定め、画一的に扱うこととしています。このように税法で規定される耐用年数を法定耐用年数と言います。

法定耐用年数は、導入した資産がどんな仕様のものであっても、法律で定められた種類に応じての耐用年数が適用されます。したがって、実際に使用することが見込める年数とは、差が生じてくるのです。

一口に耐用年数といっても、基準が異なる個別的耐用年数と法定耐用年数があることで、会計上の耐用年数が一致しないことがあります。その差額に対しては税効果会計が適用され、繰延税金資産が計上されます。

新車購入時の法定耐用年数

法定耐用年数では、各資産にあらかじめ耐用年数が定められています。そして新車においても、用途や構造によっても耐用年数が変わってきます。

下記が2019年2月現在の、新車の購入におけるすべての耐用年数となります。

用途 構造 耐用年数 備考
普通用途の特殊な自動車以外  普通自動車 6
小型車(総排気量が0.66リットル以下) 4 軽自動車
二輪又は三輪車 3 バイク
自転車 2
貨物自動車 ダンプ式 4
その他 5
通信報道用 5
フォークリフト 4
トロッコ 金属製 5
その他 3
特殊自動車     消防車、救急車、レントゲン車、散水車、放送宣伝車、移動無線車、チップ製造車 5
モータースィーパー及び除雪車 4
タンク車、じんかい車、し尿車、寝台車、霊きゅう車、トラックミキサー、レッカーその他特殊車体を架装したもの 小型車 3 じんかい車、し尿車にあっては、積載量が2トン以下、
その他は、総排気量が2リットル以下
その他 4
運送事業者用、貸自動車又は
自動車教習所用
の車両及び運搬具
自動車 4 2輪又は3輪自動車を含み、乗合自動車を除く
小型車 3 貨物自動車にあっては積載量が2トン以下
その他は、総排気量が2リットル以下
大型乗用車 5 総排気量が3リットル以上
その他 4
乗合自動車 5
自転車及びリアカー 2
被けん引車その他 4
鉄道用又は軌道用車両(架空索道用搬器を含む) 電気又は蒸気機関車 18
電車 13
内燃料車 11
貨車 高圧ボンベ及び高圧タンク車 10
薬品タンク車及び冷凍車 12
その他タンク車及び特殊構造車 15
その他のもの 20
線路建設保守用工作車 10
鋼策鉄道用車両 15
架空索道用搬器 閉鎖式のもの 10
その他 5
無軌条電車 8
その他 20

中古車減価償却は節税につながる

中古車減価償却の場合は、新車の購入よりも耐用年数が短くなります。ここでは節税につながる要素についてご紹介します。

4年落ちの中古車の売買で効果がある

中古車を購入すると、減価償却を早めに行うことができ、新車と比べると節税効果が見込めます。中古車の耐用年数は、購入した時点で何年使い続けることができるかを見積もり、見積もった年数を耐用年数として、減価償却費の計算を行います。

しかし、中古車をあと何年使うことが出来るか、車の状態から見積ることは困難です。そのため中古車には、新車登録から経過した年数が基準となる、簡便法と言われる計算方法が使われます。

簡便法では、下記の計算式で中古車の耐用年数が算出されます。

  • 法定耐用年数を既に経過した場合: 法定耐用年数×0.2=耐用年数
  • 法定耐用年数を一部経過した場合: 法定耐用年数-(経過年数×0.8)=中古車の耐用年数

この計算式に基づくと、法定耐用年数が6年の普通車を4年落ちで購入した場合は、耐用年数が2年となります。耐用年数が2年と見積られた中古車は、定率法で1.0(償却率)×購入費用となります。

その結果、初年度で全額分の減価償却が可能となり、年度あたりの節税効果は高くなります。

その他の方法

法人が中古車を導入するにあたっては、購入するよりもリースの方が節税の観点でお得になる可能性もあります。リース料は全額経費処理できますので、それだけでも高い節税効果が期待できます。

車は車両運搬具として固定資産に計上され、現金で支払った場合は現金の流失が、買掛の場合には買掛金の増加につながります。流動資産が減ることによって流動比率の悪化を招くので、結果的に使いたい現金が少なくなってしまいます。

そうなると事業計画にも影響を及ぼす可能性もあります。リースであれば、毎月一定のリース料金を費用計上するだけで、中古車を利用できます。

毎月支払うべきリース料は決まっていますし、そのリース料には税金も含まれます。中古車にかかる費用が定額化されることで、事業計画や予算の策定、キャッシュフローの見通しがつきやすい点も大きなメリットとなります。

ただリース契約は、基本的に中途解約ができません。多額の違約金が発生することもあるので注意が必要です。

節税する上での注意点

続いては中古車の節税についての注意点をご紹介します。

購入するタイミング

減価償却費は、当該資産を使用する期間に対応する分が損金となります。取得金額全額を損金にするには、決算月の翌月の末日までに使用を開始する必要があります。

中古車の場合、登録後3年10か月経過すると、見積耐用年数が2年となるため、取得額全額が損金(費用)となります。そのため4年落ちの中古車が節税効果が高いと言われています。

ただ減価償却の計算方に沿って考えると、月割計算が適用されるため、決算の翌月に車を買うのか半年後に買うのかで、費用となる金額は大きく差が出ます。決算の翌月に中古車を購入すると、購入した年度に減価償却費として、全額の経費計上が出来ることもあります。

したがって最大限の節税効果を望むのであれば、年度の最初の月で購入すると良いでしょう。中古車市場のキャンペーンなどで割安に買える時期もありますが、節税の観点から考えると、決算期の翌月に4年落ちの中古車を購入するという点が最大限に効果を発揮します。

車種は売却価格が下がりにくいものを

少し前に、なぜ、社長のベンツは4ドアなのかという本がヒットしました。様々な観点から理由を解説していて、ビジネス面でも参考になる本ですが、その中で節税効果についても触れられていました。

社長が購入するベンツも、事業を行うための車として減価償却の対象になります。なぜ、中古車が減価償却で有利になるのかは、先にご紹介した耐用年数の通りですが、どの車種を選ぶかも重要になってきます。

減価償却の節税面で一番有利なのは、売却価格が下がりにくいものとなります。減価償却の期間が過ぎた後も高額で売却できることや、売却価格が下がりにくいものであれば、資金繰りが厳しくなったときの保険的な要素も兼ね揃えます。

売却益を多く残すことができれば、会社運営にも有利ですし、次の車の購入費用も確保することができます。中古車を購入する際には、利益性の高さも考慮して、売却価格が下がりにくい車種を選びましょう。

中古車でおすすめの車種

最後に、減価償却に有利なおすすめの中古車をご紹介します。

人気上位の車種を狙う

基本的に中古車の相場は、市場の人気と比例します。メーカー・車種・ボディタイプ・トレンドなど、複数の要素により相場は決定されます。さらに、年式や走行距離など車の状態も加味されて、買取額は決まります。

しかし、中古車相場は変動が激しいのが特徴です。資産として考えるのであれば、一過性の人気やトレンドを反映したモデルより、長期的かつ普遍的に人気の高い車種の方が、安心ではあります。

商用車として販売される車種の中でも、他社との違いを出したいために、あまり市場に出回っていない車種を導入している企業を見ることがあります。確かに、ビジネス面での差別化という観点では一つの戦略になりますが、減価償却の観点から見るとオススメはできません。

基本的に普及が少ない車はリセールバリューも低い傾向にあります。先ほどベンツについて少し触れましたが、日本においては国産車の人気が高いため、リセールバリューが少し低いことも想定されます。

他の輸入車メーカーの車と比べると、ベンツのリセールバリューは下げ幅は少ないですが、国内メーカーの高級車と比較するとややリセールバリューは落ちます。そういった面で考えると、人気上位で長期的な認知度がある車種の方が。資産価値は高いし将来的な売却益も見込めるでしょう。

女性人気の高いものも参考に

中古車の人気車種を検討する際には、女性から人気が高い車種であるかも参考になります。ボディタイプで言えば、軽自動車の人気が圧倒的に高いですが、コンパクトカーを始めとする普通車に乗っている女性も増えました。

多様化が目立つ傾向にありますが、どのボディタイプにおいても女性に共通して人気があるのは、運転しやすい車だということです。

もともと軽自動車が人気なのも、運転のしやすさによるものだと考えられます。ボディが小さいので、駐車場や狭い道の取り回しも楽に行えるメリットがあります。サイズが小さければ視認性も高まるので、運転が苦手な方でも安心です。

大きい車ほど、運転のしやすさではハンデとなりますが、近年では設計の工夫や運転アシスト機能の充実が目立ちます。特に先進的な安全性能が搭載されたことによって、ドライバーのストレスは大きく軽減されています。

運転のしやすさが向上することによって、女性も車の選択肢が増えたのではないかと考えられます。事業用に車を使う際には、機能性やサイズが重要になってきます。

ただどの用途においても、女性に人気な運転しやすい車を選ぶことによって、使用時の事故のリスクも減り、売却時にも有利に働く可能性が高まります。

まとめ

今回は、中古車の減価償却についてご紹介しました。健全かつ安定的な企業会計を行う上で、減価償却は無視できません。中古車を購入することで節税効果も期待できますので、本日ご紹介したポイントを参考に検討してみてはいかがでしょうか。