最後のロータリーエンジン!マツダ・RX-8の維持費は高いのか?

[PR]本ページはプロモーションが含まれています

⏳この記事は約3~4分で読めます。

マツダが唯一市販化したロータリーエンジンを最後に搭載した車、それがマツダ・RX-8です。スポーツカーとして絶大な人気があったRX-7の後継車種として2003年に発売され2012年に惜しまれながら生産終了しました。特殊なエンジンであるロータリーエンジンは維持費が高くつくのではないか?と気になるところです。

そこで今回は、マツダ・RX-8の維持費をはじめ購入するために必要な資金、そして維持していくために注意する点などをご紹介していきます。

マツダ・RX-8の特徴

マツダRX-8の基本概要

・全長×全幅×全高:4470mm×1770mm×1340mm
・ホイールベース:2700mm
・車重:1350kg
・エンジン:直列2ローター、1308cc
・最高出力:235ps/8200rpm
・最大トルク:22.0kgm/5500rpm
・燃費:9.4km/L(10・15モード)

ロータリーエンジン

マツダ・RX-8の一番の特徴は何といってもロータリーエンジンでしょう。ロータリーエンジンはマツダが唯一市販化したエンジンで最後に搭載された車種がマツダ・RX-8になります。ル・マン24時間耐久レースで総合優勝したマツダ787Bに搭載されていたエンジンもロータリーエンジンでした。

一般的なレシプロエンジンと言われるピストンが上下運動するエンジンとは違い、楕円の中をおにぎりのような形をしたローターが回転して動力を発生させるロータリーエンジンは、まるでモーターのように吹け上がりが滑らかで一度体験すると病みつきになるでしょう。

マツダRX-8のロータリーエンジンは先代から受け継がれている13Bという形式の2ロータータイプですが、ポートやハウジングを含めほとんどが新設計されたノンターボの13B-MSP型(RENESISとも呼ぶ)を搭載しています。

スペックは、最高出力250PS/8,500rpm、最大トルク22.00kgf・m/5,500rpmとツインターボだった先代のRX-7よりは数値で劣りますが、申し分ない実力を持っています。

観音開きのドア

マツダ・RX-8のもう一つの特徴は、4ドアのスポーツカーということです。先代のRX-7でも乗車定員4名のモデルがありましたが、そのリアシートはお世辞にも大人が普通に座れるようなものではありませんでした。マツダ・RX-8は家族を持ってもスポーツカーに乗りたいお父さんにおススメな一台でしょう。

後部座席の乗り降りもしやすいように後部座席用のドアがあります。普通の4ドア車のような開き方ではなく、フロント側のドアを開けなければ開かない仕組みで、開き方は観音扉のように開きます。

ボディ剛性を確保するためのセンターピラーはリア側のドアに内蔵されており、フロント・リア両方のドアを開けるとピラーレスとなり乗り降りが非常に楽になっています。

自由なチューニングができるカスタムカー

マツダRX-8が人気の一つの理由はチューニングが自由自在に行えることです。外装カスタムとしてローダウン・エアロパーツは非常に人気であり、あらゆるメーカーが販売しています。

内装もシートやインテリアパネルを多種多様なデザインから選ぶことができます。ベーシックなものから奇抜なカラーまで自由自在にアレンジできるのです。世界に一つだけの自分好みのオリジナルカーへとカスタムしたい欲がある方におすすめ。

RX-8の安全性が意外と高い?

RX-8は意外に思われるかもしれませんが、安全性において最高ランクを獲得しており、販売当時ではブレーキ性能の停止距離は時速100㎞で38.6Kmというトップレベルの値を出しています。現在では優れた安全性能を持っている車は珍しくありません。

しかし、中古車で安全性の高くブレーキ性能の優れた車を選ぶとしたらRX-8は非常におすすめです。国土交通省が行った安全性能の総合評価では運転席も助手席も★6を獲得している安全面で信頼できる車なのです。

マツダ・RX-8でかかる維持費は年間どのくらい?

愛車を維持していくには税金や保険、ガソリン代などいろいろとお金がかかります。マツダ・RX-8の場合、1年間でどれくらいの維持費がかかるのかを調べたところ約40万円前後が必要だとわかりました。具体的な内容とかかる費用をお伝えします。

※年式、グレード、任意保険料、走行距離、車庫の有無などで維持費は変動します。

税金

車の維持費には税金があります。具体的には「自動車税」と「自動車重量税」が維持費に含まれます。それぞれの税金を納税するタイミングと税額を紹介します。

自動車税

自動車税とは、毎年4月1日現在の自動車の所有者に対してかかる税金です。自動車税の税額は用途や総排気量、新規登録からの経過年数、エコカー減税の有無で決まります。

マツダ・RX-8のエンジンは1,300㏄ですが、ロータリーエンジンの自動車税では排気量×1.5倍で計算されるため通常の自動車税区分では料金を正確に把握できません。

1,300cc×1.5=1,950cc、つまり総排気量が1,500cc超2,000cc以下に区分されます。また、RX-8はエコカー減税対象外の車種です。そのため毎年かかる自動車税は以下になります。

2019年9月までに新車登録 39,500円
2019年10月以降に新車登録 36,000円

新規登録から13年経過した場合は自動車税が+15%重税となります。

自動車重量税

自動車重量税とは、新車購入時および車検実施時にかかる税金です。自動車重量税の税額は車両重量と新規登録からの経過年数、エコカー減税の有無で決まります。

マツダ・RX-8は1,340kg~1,360kgなので、自動車重量税の区分は1,500kg以下になります。1年間の自動車重量税は以下になります。

  • 13年未満:24,600円÷2年=12,300円
  • 13年経過:34,200円÷2年=17,100円
  • 18年経過:37,800円÷2年=18,900円

※新規登録から13年経過と18年経過のタイミングで自動車重量税は高くなります。

保険

自動車保険には、自動車を運行する上で必ず加入しなければいけない「自賠責保険」と自賠責保険だけでは補償しきれないためにさらに加入する「任意保険」があります。現在では自賠責保険だけは万一の時に十分な補償ができなため任意保険にも加入するのが一般的です。

自賠責保険

自賠責保険は、新車購入時および車検切れの中古車購入時に加入する自動車保険です。自賠責保険は次の車検が来るまでの期間をカバーするような期間設定で作られています。

マツダ・RX-8は生産終了の車種なので中古車での購入となり2年間(25か月)で加入となります。これを1年間に計算しなおすと以下の保険料になります。

  • 26,680円÷2年=13,340円

任意保険

任意保険は「任意」なので加入しなくても車の購入および運行は可能で車検も受けられます。しかし、自賠責保険だけでは補償しきれない重大な事故を起せば取り返しがつきません。

そのため任意保険にも加入することが一般的です。任意保険に加入する場合の補償条件で一番重要視されるのは対人保険と対物保険で無制限にするのが一番安心です。

任意保険は、その車を運転する人の年齢や過去に保険を適用した回数(事故回数とは異なる)、また保険会社や補償内容で保険料が変動します。マツダ・RX-8の任意保険料金の一例をご紹介します。

・車種:スピリットR
・保険対象者年齢:26歳以上
・等級:11等級
・免許の種類:ブルー
・年間走行距離:5,000㎞
・運転者:本人限定
・対人賠償:無制限
・対物賠償:無制限
・車両保険:あり

  • 保険料:約99,700円

その他費用

愛車を走らせるためにはガソリンが必要で、自宅に駐車場がなければ駐車場を借りる必要があります。新車なら3年後、その後は2年後に車検も受けなければなりません。これらの1年間にかかる費用をおおよそで算出してみました。

ガソリン代

RX-8で利用するガソリンはハイオクです。ロータリーエンジンはどんなガソリンにも対応していますが、RX-8は最大ブーストが高く、吸気側のポート型式がペリフェラルポートになっているなどの特徴ゆえに、たくさん燃料を燃やしてもエンジンを長持ちさせるためにハイオクが指定されています。

現在、ハイオクの全国平均料金は142.1円。(2020年10月現在)年間走行距離を5,000㎞・10,000㎞とした場合、燃費9.4km/LのRX-8が必要とする1年間のガソリン代を計算してみましょう。

  • 5,000km×142.1円÷9.4km/L=75,585円
  • 10,000㎞×142.1円÷9.4km/L=151,170円

※燃費性能は、スピリットR、10モード/10・15モード燃費、カタログ値より

もちろん、ガソリン代は地域によって異なりますし、実際の燃費は運転状況によって異なります。年間走行距離が5,000㎞と仮定すると約80,000円のガソリン代を維持費として予想しておくと安心です。

駐車場代

駐車場代は、居住している地域によりばらつきがあります。1か月の駐車場代相場で1番高いのは東京都の31,077円、1番安いのは長野県の4,144円で全国平均は8,288円です。全国平均の駐車場代をもとに1年間の駐車場代を算出すると以下になります。

  • 8,288円×12か月=99,456円

車検代

マツダ・RX-8は中古車での購入になりますので車検は2年毎になります。指定工場(民間車検場)に車検を依頼し、交換パーツが無かった場合の一般的な相場をご紹介します。

・車種:スピリットR
・自賠責保険:26,680円
・自動車重量税:24,600円
・印紙代:1,200円
・点検費用:25,000円
・車検代行料:10,000円
・合計金額:87,480円

  • 1年あたりの費用:87,480円÷2=43,740円

消耗品

マツダ・RX-8に使われている消耗品の寿命はさまざまです。1年間の走行距離を5,000㎞としてマツダディーラーに依頼した場合、代表的な消耗品の年間費用は以下になります。

・エンジンオイル:年1回の交換で約5,000円
・ブレーキオイル:車検ごとに交換で約2,500円
・ブレーキパッド:30,000kmごとの交換で約6,000円
・タイヤ:3年ごとの交換で約27,000円
・ワイパーブレード:車検ごとの交換で約1,500円

マツダ・RX-8の購入時にかかる費用は?

車体価格

マツダ・RX-8は2012年6月で生産終了の車種のため中古車でのみ購入可能です。おおよその中古車相場価格をご紹介します。

  • 2003年式:90,000円~2,500,000円
  • 2004年式:179,000円~2,498,000円
  • 2005年式:90,000円~2,680,000円
  • 2006年式:198,000円~1,180,000円
  • 2007年式:184,000円~1,750,000円
  • 2008年式:349,000円~2,698,000円
  • 2009年式:650,000円~2,690,000円
  • 2010年式:610,000円~2,498,000円
  • 2011年式:452,000円~2,198,000円
  • 2012年式:1,180,000円~3,290,000円

基本的には年式が新しくなるほど本体価格も高くなりますが、ボディや内装のキレイさや走行距離なども本体価格に影響するため、中には年式が古くても本体価格の高いものがいくつも存在します。また、RX-8はロータリーエンジンのスポーツカーのため、カスタムされた中古車が多く存在します。

本体価格は安い方がいいのですが、走行距離が多いものや極端にカスタムされたものを選ぶとすぐにエンジンや足回りなどが故障し修理費用がかかる場合もあります。本体価格はある程度は出してでも走行距離が少なくできるだけノーマル状態のものを選びましょう。

オプション

マツダ・RX-8は2012年6月で生産終了の車種のため、メーカーオプションやディーラーオプションを本体車両に装着して購入することは基本的に不可能となっています。もし、マツダ・RX-8の中古車を購入するマツダディーラーにディーラーオプションパーツの在庫があれば購入および装着は可能です。

自動車重量税

自動車重量税は、車検が残っている中古車なら支払は無く、車検無しの中古車なら車両重量と年式により金額が変わってきます。

マツダRX-8の車両重量は1,340kg~1,360kgなので、自動車重量税の区分は1,500kg以下になります。新規登録から13年未満なら24,600円、13年経過~18未満なら34,200円、18年経過なら37,800円となります。

自動車取得税

自動車取得税は、初年度登録から6年以上経過している普通乗用車の中古車では無税となります。マツダ・RX-8は2003年~2012年まで生産・販売された普通乗用車なので、どの年式を購入しても自動車取得税はかかりません。

しかし、自動車取得税は2019年10月で廃止となりました。現在は環境性能割が適用されています。中古車の場合はエコカー以外はすべて課税対象となります。取得価格×1~4%の課税額です。

自賠責保険

マツダ・RX-8は中古車での購入となりますので自賠責保険は、車検が残っている中古車なら0円、車検切れの中古車なら2年間分(25か月)の26,680円が必要となります。

リサイクル料金

リサイクル料金は、自動車を解体したあとに出たゴミをリサイクルもしくは廃棄するために必要な料金です。新車、中古車問わず購入時に支払います。マツダ・RX-8のリサイクル料金は11,720円~12,290円になります。

ディーラー代行手数料

マツダ・RX-8の中古車をマツダディーラーで購入する場合の代行手数料は、参考価格の消費税込み69,100円(マツダ公式サイト参照)になります。内訳は以下の内容になります。車庫証明など自分自身で行なえば、その分費用を安くすることも可能です。

  1. 登録費用
  2. 車庫証明費用
  3. 整備費用
  4. リサイクル法関連費用
  5. 納車費用

マツダ・RX-8の壊れやすいところや注意するべき点

ブレーキパッドの消耗

マツダ・RX-8に乗る上で注意したい点はブレーキパッドの消耗です。ロータリーエンジンは滑らかな回転と吹け上がりが魅力なのですが、その反面エンジンブレーキの効きが非常に悪いのです。減速するためにブレーキを多用することとなりますので、ブレーキパッドの消耗が激しくなります。

ブレーキパッドはこまめに点検し、交換時期を見落とさないように注意しましょう。放置しておくとブレーキローターを損傷したり、最悪の場合はブレーキが効かなくなり重大な事故につながることになります。

ロータリーエンジン関係

マツダ・RX-8の一番の特徴であるロータリーエンジンですが、その構造ゆえに一般的なレシプロエンジンよりも壊れやすく注意しなければなりません。ロータリーエンジンはレシプロエンジンよりも高温になります。

理由はエンジンの中心部はエンジオイルだけで、エンジンの外周部分は冷却水だけで冷却する仕組みのためです。

そのため冷却にも使われているエンジンオイルや冷却水は普通の車よりもこまめに点検、そして早め早めの交換を行って冷却効果が落ちないようにすることが必要です。

また、ロータリーエンジンはレシプロエンジンよりも寿命が短いエンジンです。それなりの走行距離を走るとエンジンをOH(オーバーホール、分解のこと)する必要も出てきます。これは維持していくうえで避けて通れない宿命みたいなものです。

OHの程度にもよりますが、おおよそ150,000円~400,000円ほどの費用が必要となります。

RX-8中古車の選び方

RX-8は気難しく繊細な性格を持ったロータリーエンジンを使用しています。経年劣化でエンジンの圧縮比が落ち込んでいる中古車は少なくありません。馬力やトルクが新車時に期待されるカタログ値から遠く離れてしまっていることも。

RX-8を中古車で購入するときには、トラブル対応されているモデルかどうかをまずチェックしましょう。できればエンジンの圧縮比の確認を行うことをおすすめします。RX-8の中古車を購入するのであればロータリーエンジンに関する知識を持った信頼できるショップも一緒に探しておくのがおすすめです。

まとめ

ロータリーエンジン最後の市販車、マツダ・RX-8の維持費などについてご紹介しました。マツダはロータリーエンジンの市販を終了しましたが、開発はまだ続けられています。

今後またロータリーエンジンが復活するかどうかは不明ですが、ロータリーエンジンは希少なので、もしかするとこれから価値が上がるかもしれません。

またマツダ・RX-8は家族も一緒に乗れる4ドアスポーツカーという点も独特で価値を上げていくかも知れません。維持費を少しでも安く抑えるには、程度の良い中古車選びをすることがポイントとなるでしょう。