中古車の個人売買での心構えは?メリット・デメリットと必要書類

[PR]本ページはプロモーションが含まれています

⏳この記事は約3~4分で読めます。

中古車においては、友人や知人間で取引される個人売買も行われています。また近年では、ネットオークションなどを介して中古車を個人売買する様子も多く見られます。今回は、中古車の個人売買におけるメリットやデメリット、そして必要書類をご紹介します。

中古車を個人売買する方法

まずは中古車を個人売買する方法についてご紹介します。

知人や友人に直接売る

まず個人売買で真っ先に思いつくのが、知人や友人に直接売る方法です。車の個人売買は古くから行われていましたが、個人売買の中でも安心感が高いのはこの方法だと言えるでしょう。家族で車を譲ったりするケースも多いですが、知人・友人であれば比較的個人売買の相談をしやすいのではないでしょうか。

中古車を取引するときは高額な費用になります。中古車を売却するにしても購入するにしても、やはり不安な要素は減らしておきたいところです。知人や友人であれば、全く知らない相手へ個人売買するよりは、取引の信用度は高くなりますし、金額の相談も気軽にできるというメリットもあるでしょう。

金額面では双方が納得する価格で取引すれば良いので、相場よりお得に取引できる確率が高まります。個人売買の際には、どのような背景で個人売買が行われるかが重要になるので、あまり車の相場は参考にされていないように感じます。

ただ、高額商品の取引となりますので、契約書の作成や支払い方法、書類の手続きや購入後の保障など、あらかじめ決めておかないといけないことは沢山あります。トラブルのない方法で個人売買がスムーズに進むのであれば、お互いにとってメリットの高い取引方法だと言えます。

ネットオークションなどに出品する

インターネットの普及とともに、多くのオークションサイトが台頭してきました。中古車に関しても、多くのオークションサイトで出品が確認できます。

中古車オークションは、参加資格を持った業者が使うものというイメージがありますが、ヤフオクやメルカリといったような生活用品のオークションサイトにも、中古車が出品されることもあります。

このようなサイトを利用することによって、とても手軽に中古車を出品できますし、最低入札価格も自分の好きな価格帯を設定できます。ネットオークションでの個人売買は、友人・知人にアプローチをした後に出品するユーザーが多いように感じます。

自分の周りで個人売買できる見込みがなくても、ネットオークションを利用することによって、個人売買できる可能性が広がります。時代の変化とともに、個人売買の形態も変わりつつありますが、お互い顔の見えない相手と取引をすることになります。

特に遠方に住んでいる場合は、電話やメールだけでのやり取りになることも珍しくありません。引渡し方法などを考えると、あまり楽ではありませんが、業者では見込めないような思わぬニーズも期待できるので、中古車を売却する最終手段としても、検討している方は多いようです。

中古車を個人売買するメリット

続いて中古車を個人売買するメリットについてご紹介します。

高く売れる・安く買える

個人売買の最大のメリットは、価格を自由に決められる点です。双方が納得するのであれば、特に決まった価格はありません。

売却者としては、自分が手放しても問題ない価格を設定することができますし、値引きをされても納得いかなければ売らなければいいだけの話なので、非常に手軽です。さらに、売却者は市場では理解されないような付加価値を独自に中古車につけることも出来ます。

例えば独自性の強いカスタムであったり珍しいパーツを装着していても、買取業者には評価されないどころかマイナス査定に繋がることもあります。一般的な市場では凡用性のある仕様が好まれるので、個性の強さが仇になることはよくあります。

しかしその価値を共有してくれる購入者であれば、アピールポイントに転じるので価格に反映することもできます。売却者としては、こういったメリットがあるため、自由に納得のいく価格を提示することができます。

そして購入者としても、ほとんどの場合は販売店で購入するより、安く手に入れることができます。中間マージンや手数料なども発生しないため、その差し引きだけ考えてもかなりお得です。

個人売買は、互いに金額を相談しながら納得のいく価格で取引ができれば、非常に満足感を得ることができる取引方法です。

希少な車が手に入ることも

個人売買では、大衆的な中古車も多いですが、希少な中古車が出ていることも多いです。中古車相場の中では、ユーザーの人気と査定相場がマッチしていない車種もあります。

マニアックな人気があるのに単純に年式の古さだけで判断される中古車や、カスタムにかけた費用と査定額が釣り合わないということも珍しくありません。そのような車を所有している場合は、普通に買取をしても損をする確率が高くなりますので、所有者としては個人売買も検討するようになります。

そしてネットオークションなどに出品すれば、日本全国にいるその車種のファンがターゲットになります。その車種を探しているユーザーにとっては、なかなか一般の中古車販売店で見ることがない中古車が、ネットオークションで相場より安く買えるのであれば、願ったり叶ったりです。

買取業者が引き取らないような車も、個人売買では手に入る可能性がありますが、ネットオークションに出品されている車を見ると、やはりそのような掘り出し物を多く見つけることができました。

もちろんリスクもあるのですが、個人売買では掘り出し物の車を手に入れやすいこともメリットだと言えます。

車を個人売買するデメリット

続いては車を個人売買するデメリットについてご紹介します。

面倒な手続き

中古車を個人売買する際には、所有権の移行も行う必要があります。他にも陸運支局への書類提出や保険の手続きなど、必要事項は多岐に渡ります。ディーラーや中古車販売店であれば、面倒な手続きはほぼ全て業者が負担してくれます。

ただ個人売買の際には、これらを全て行わないといけません。慣れていればスムーズに進む作業ではありますが、知識がないままに個人売買を行うと、取引が終わった後に書類や手続きの不備が発覚したということも、珍しくありません。

全ての作業を一つ一つ確認しながら行うことは、時間と手間がかかります。単純に物を渡すだけの個人売買なら手間はかかりませんが、車の個人売買には様々な手続きが必要なことを念頭に、取引や手続きを進める必要があります。

どちらかが損をする場合がある

中古車の個人売買では、金額を双方の合意のもと自由に決められるメリットがあります。しかし、取引する相手の関係性によっては、その交渉も公平性を欠くものになるかもしれません。

個人売買では、車の価値以外の要素も金額に関わってきます。双方の関係性や個人売買を行う背景など、本来の中古車相場とは関係ない要素も、関わってきます。

ネットオークションなどで、もともと顔見知りでない相手と取引する場合は、この傾向は少ないように感じます。しかし、先輩と後輩・上司と部下・仕事上での取引先など、パワーバランスが明確で関係が深ければ深いほど、どちらかに忖度した価格で着地することが多いように感じます。

そうなると公平性はあってないようなものなので、結果的にどちらかが損をする可能性は高まります。お互い金額に納得していても、中古車相場的に見るとどちらかが損をしている可能性もあるということを把握しておきましょう。

起こりうるトラブル

個人売買では、交渉段階や購入後のトラブルが起きやすいように見えます。根本的な原因で多いのが、手続きの不備や確認事項における互いの認識の違いです。

互いの関係性が壊れることのないようにスムーズに取引を行いたいものですが、中古車の個人売買にはトラブルが起きやすいのは事実です。中古車という高額商品を取引していることを心に留めて、口約束だけではなく契約書などを残しておくことをオススメします。

受け渡しと支払い

受け渡しに関しては、ネットオークションの取引の際にトラブルが多く見受けられます。

受け渡しの時期や方法、どちらが受け渡しにかかる費用を負担するのかなど、受け渡しについての5W1Hが共有できていないために、このようなトラブルが起きがちです。受け渡しについても契約前に詰めておきたい項目です。

そして、支払いに関しても金額はもちろんですが、支払い方法や支払い時期などをしっかり記録しないとトラブルにつながりかねません。特に多いのが、分割払いでのトラブルとなりますので、売却者は注意する必要があります。

名義変更に関して

中古車は多くの手続きが必要となりますが、所有者が変わった場合には名義変更の手続きが必要となります。個人売買では、この名義変更に関わるトラブルが指摘されていますが、その中でも特に多いのが、名義変更をされないままに、購入者が中古車を使用しているケースです。

名義変更をされていないと、自動車税や自賠責保険において、売却者に不利益が生じます。万が一名義変更を行わないままに購入者が事故をしてしまった場合は、売却者も責任を負わないといけないケースもあり得ます。

このようなことがないように、名義変更を始めとして諸手続きをどちらが行うのか明確にし、全ての手続きが完了した段階で、車の受け渡しを行うことをオススメします。

車を個人売買する売り手が準備するもの

続いて車を個人売買する売り手が準備するものをご紹介します。

車関連の書類

車を所有または手放す際には諸手続きが必要になります。書類に不備があり手続きを怠ると、手放した後でも税金の支払い義務が発生するなどの不利益が生じますので、抜けのないように準備しましょう。

自動車検査証

公道を走る車は例外なく車検を受けることが義務付けられますが、毎回の車検時に更新されるのが自動車検査証です。自動車検査証は、車に関する情報だけでなく、使用者・所有者などの情報も記載されます。所有者が変わる際には、内容を変更する必要がありますので、原本が必要です。

自賠責保険証明書

自賠責保険は車の所有者に強制的に加入が義務付けられます。車検ごとに契約更新を行うことが一般的ですが、保険の有効期限切れや書類の紛失があると売却はできません。もし紛失している場合は、速やかに再発行手続きを保険会社で行いましょう

自動車税納税証明書

自動車納税証明書は、その名の通り自動車税を納めていることを証明する書類です。自動車税の納付がないと、車を売却することはできません。自動車納税証明書がなくても納付が確認できていればこの限りではありませんが、スムーズに手続きを行うためには、用意をするべき書類です。

委任状

委任状は、所有者以外の人が陸運支局で手続きを行う際に必要となります。車に関する諸手続きは、基本的には所有者が行うべきことですが、委任状を作成することにより購入者が手続きすることも可能になります。記入ミスがあると手続きが行えないので、抜けのないように記入しましょう。

譲渡証明書

譲渡証明書は、中古車の個人売買を通じて、車の所有者が変わったことを証明する書類となります。所有者の意思のもとで、名義変更を行うことを証明する書類になります。定められた様式がありますが、陸運支局やインターネットでのダウンロードで手に入れることができます。

リサイクル券

リサイクル券は、自動車リサイクル料金の支払い証明書となります。リサイクル料金は、廃車時にかかる費用を前払いしている特性があるため、廃車時の所有者が負担するのが原則です。売却するのであれば、個人売買時であっても売却者に返還される費用ですので、購入者としっかり協議を行いましょう。

その他の書類

車に関する書類だけでも、先ほどご紹介したように多岐に渡りますが、さらに各自治体で取り寄せが必要になる書類もあります。

印鑑証明書

印鑑証明書は登録された実印の所有者が本人であることを証明する書類です。名義変更と自動車税の権利譲渡に使用されるため、2通必要です。売却から3ヶ月以内に発行された印鑑証明書のみ有効となりますので、売却のタイミングで発行しておきましょう。

住民票

住民票は、車検証の住所と住民票の住所が違う場合に、必要になります。引っ越した際に車検証の住所変更もしておけば問題ないのですが、そうでない場合は陸運支局で照会する際に必要となります。

戸籍謄本

結婚などで苗字が変わった場合には、戸籍謄本で紹介されます。売却時には、車検証の名義も現在の苗字が同じであることが原則なため、変更手続きに必要です。

住民票と違い、戸籍謄本は本籍地のある自治体でのみ発行可能となります。本籍地が遠方にある場合は、郵送での受け取りも可能ですので、早めの申請を行いましょう。

車を個人売買する買い手が準備するもの

最後に車を個人売買する際に、購入者が準備するべきものをご紹介します。

車庫証明

普通自動車を所有する際には、保管場所を明確にする必要があるため、車庫証明が必要になります。車庫証明は陸運支局ではなく、所轄の警察署で取得を行います。車庫証明の取得から発行までは、約1週間かかると考えておくと良いでしょう。

実印

普通自動車は法的には資産とみなされます。資産は登記が必要になるため、所有者の実印が必要になります。軽自動車の場合は資産とみなされないため、認印でも問題ありません。

印鑑証明書

印鑑証明書には、公的な文書に捺印する印鑑が、その人だけが使用することができる印鑑であることを証明する書類となります。印鑑証明書の登録がない印鑑は実印とならないため、公的文書に捺印しても無効となります。実印の登録がないと印鑑証明書の交付はできませんので、各自治体で印鑑登録を行う必要があります。

まとめ

今回は中古車の個人売買についてご紹介しました。

金額面でのメリットが高い個人売買ですが、トラブルが起きやすい取引方法でもあります。高額商品の取引であることを念頭に、口約束だけで交渉せず必要書類も速やかに準備することが、トラブル防止の鍵になります。

トラブルが起きると互いの信頼関係も壊しかねませんので、しっかり中古車の取引に必要なことを把握した上で臨みましょう!